2015年7月23日木曜日

【コラム】山陰地方のゲストハウス・ライダーハウスを調べてみた

最近、日本へ来る外国人旅行者が増えているという。
そのためか、昔と比べると宿の形態が多様化していて、
かつてはユースホステルくらいしかなかった相部屋の宿が増えているらしい。
今回は山陰地方(島根・鳥取)の相部屋可の宿が実際にはどんなものかを調べてみた。




ゲストハウスというと海外貧乏旅をする人にはお馴染みの宿なんだけど、
日本ではあまり聞き慣れない言葉だったように思う。
Wikipediaによると、ゲストハウスとは以下のようになっている。
  1.  来客の宿泊のために、母屋とは別に用意された建物
  2.  迎賓館(The Guesthouse)訪問者のための宿泊施設
  3.  安価な簡易宿泊施設。簡易宿所、B&Bの類。(簡易宿所型ゲストハウス)
  4.  コミュニティ空間のある多国籍賃貸住居。(シェア住居型ゲストハウス)
  5.  1日1,2件の挙式を行う小型の邸宅型結婚式・披露宴会場。(結婚式場型ゲストハウス)
海外にあまり出たことがない人だと、ゲストハウスと聞くと1番を想像しそうな気がするけれど、
今回のコラムで言うゲストハウスとは3番を指す。
細かい定義はあってないようなものだけど、
格安で旅をしたい人向けの相部屋(ドミトリー)での宿泊が基本の宿、ということになるのか。
実際には個室も選択ができるところもあるし、
民宿がゲストハウスと名乗っているというのも多いので定義しにくい。

相部屋形式の宿といえば、かつてはユースホステルが代表だったけれど、
いつの間にかゲストハウスが日本各地に増えまくっている。
ゲストハウス検索サイトふらっとによると、日本のゲストハウスは378軒もある。
いつの間にこんなに増えたのだろう?


安宿といえば、ライダーハウスというのもある。
これも相部屋宿であるというか、ゲストハウスよりさらに簡素で、
屋根とバイク置き場は提供するので勝手に寝てもいいよという感じ。
ゲストハウスが相部屋とはいえサービスも売りにすることが多いのに対し、
ライダーハウスはキャンプよりは屋根がある分快適じゃないかな、くらいのノリ。
まあ、これもピンきりなのでゲストハウスとかぶっている部分もあったりする。
バイク乗り限定にしていない宿も多いので、ゲストハウスと同じように
安く旅をしたい人には向いていると思う。

しかし、この手の宿の検索サイトはいくつかあるけど、
あまり情報がまとまっているようには思えない。
ということで、地域別にゲストハウスを調べてみた。
今回は山陰地方。


島根県のゲストハウス・ライダーハウスはかなり充実している


ドミ個室










G佐世だんだん工房3,5008,000NNNN*1
G出雲ゲストハウス いとあん2,800NN*2*3N
Gゲストハウス出雲2,9003,900NNN
Gヤングイン松江2,2002,600NN*4N
G”メグルヤ” 廻屋3,800NNNNNNN
G城福寺ゆーすはうす3,000N
Gパサール満月海岸1,0003,000NN
G四季の杜ゲストハウス4,000NNN*5N
Rみつばちスタンド1,500NNNNNN
Rマロン工房1,500NNNNNNNNN
Rおとぎ館1,5005,700*6NN

略称について:
ドミ ドミトリーの料金
個室 (あれば)シングルルームの料金
布団 ドミトリーに布団が設置してあるか
洗濯 洗濯機が使えるか
キッ 自炊用キッチンがあるか
冷蔵 冷蔵庫があるか
無線 無線LANが備わっているか
エア ドミトリーにエアコンがあるか
シャ シャワー設備があるか
風呂 風呂があるか
ロッ ロッカーがあるか
駐車 (自動車用の)駐車場があるか
送迎 駅等との送迎をしてくれるか
G ゲストハウス
R ライダーハウス
○ 設置されている、もしくはサービスがある
N 設置されていない、もしくはサービスがない
? 公式ページに情報が掲載されていないため、判断できない
*1 暖房のみ
*2 荷物預かりあり
*3 有料(500円)
*4 有料(600円)
*5 宿泊時温泉無料
*6 個室のみ布団あり

まあ、なんというか公式ページと銘打っていても、情報が足りない所も多い。
ゲストハウスというのは来たらわかるよ、というゆるーい世界なのかもしれない。
料金についてはゲストハウスは3,000円前後のところが多く、ライダーハウスは1,500円。
その代わり、ゲストハウスは設備が充実しているけど、ライダーハウスは寝る場所くらいで設備はほとんどなし。
まあ、コンセプトがそういうものだから当然なのか?

ちなみに、布団という項目を設置してあるのは、
この手の宿には寝具が備わっておらず、寝袋持ってきてね、というところも多いため。
こういうあたりもホテルなんかとは違うところだ。

ちなみに、ユースホステル協会ページによると、山陰地方には現在営業しているユースホステルはないようだ。


雲南市

佐世だんだん工房(ゲストハウス)

雲南市の古民家ゲストハウス。
山間部の田舎にあるようなので、
観光の拠点というよりは古民家での田舎暮らしの体験をするために泊まるというコンセプトかな。
お値段は少し高めで設備は少なめ。
コストパフォーマンスではなく、雰囲気を味わう場所だと思う。

みつばちスタンド(ライダーハウス)

4人までの一日一組限定の完全予約制となっているライダーハウス。
設備的には部屋に泊まれるだけといった感じだけど、部屋はきれいなのでいいかもしれない。
とはいえ、今晩突然泊まりたいとかいう人だと、空きがないことも多そうだ。

マロン工房(ライダーハウス)

畳敷きの男性部屋と女性部屋が一室ずつのシンプルなライダーハウス。
キッチンで自炊可なのは長期滞在に便利かも。
シャワーはないので、近所の温泉施設に行くことになるが、距離は1kmくらいなので徒歩でも行ける。
みつばちスタンドと近いが、こちらは予約制ではないので予定が決まってない人に向いているかも。

出雲市

出雲ゲストハウス いとあん(ゲストハウス)

昭和時代の旅館をゲストハウスに転換している。
お値段も標準的だし、安く旅館の雰囲気を味わえていいかもしれない。
ラウンジでアルコールを提供していたりもする。
ホームページはよく整理されていて、最低限の情報はきちんと載っているけど、
肝心の宿の雰囲気がよくわからない。泊まってみればわかるという感じだね。

ゲストハウス出雲(ゲストハウス)

島根県のゲストハウスの中で設備が最も充実、といいたいけどキッチン使用不可というのはどうなんだろう。
といっても、自炊しない人なら、ここが一番便利そうな気がする。

松江市

ヤングイン松江(ゲストハウス)

大橋川ほとりのゲストハウス。ここも設備がかなり充実。
キッチンはないけど、バーラウンジでアルコールと食事の提供をしているよう。
設備の充実の割に宿泊費も安い。
県庁所在地松江のゲストハウスはここだけなのかな。

太田市

 ”メグルヤ” 廻屋(ゲストハウス)

中国地方一の泉質とも言われる温泉津温泉の中にある古民家ゲストハウス。
料金は高めで設備もそれほどないけど、宿の雰囲気は温泉津にあっていてすごく良さげ。
食事は併設(こちらがメインなのかも)のカフェでお願いしますということかな。
温泉津温泉で唯一の安宿ではあるので、価値は高いかも。

城福寺ゆーすはうす(ゲストハウス)

元ユースホステルだけど、今は脱退してユースハウスと名乗っているよう。
設備やらなんやら全く謎なんで、泊まってみないとわからないです。

浜田市

パサール満月海岸(ゲストハウス)

ホームページが超わかりにくいです(汗)
浜田市といっても、実際には浜田市と益田市の中間辺りの海岸にほど近いゲストハウス。
宿泊費が断トツに安い1,000円!
食堂やらシアターなどあるとなっているけど、
いろんな機能を持った建物が集まっているキャンプもできる宿みたいな感じなのかな。
なんとなくロハスな感じがする(気のせいかも)。

邑智郡

四季の杜ゲストハウス(ゲストハウス)

プール・温泉・テニスコートなんかがある複合施設の中にコテージ式のゲストハウスがある。
場所も街に近く、コンビニも近くにあるようだし、田舎のゲストハウスとしては便利そう。
でも、宿泊費が高めなので、そのへんがどうなんだろう。

おとぎ館(ライダーハウス)

おとぎ館のホテルおとぎが、一室をライダーハウスとして開放している感じ。
ここも町中にあるので、買い物や食事処には困らなさそう。
四季の杜の方が高めなので、邑智郡でやすい宿がいい人はこちらか?
といっても、場所はずいぶん離れているけど…。

鳥取県のゲストハウス・ライダーハウスは少数精鋭という感じ


ドミ個室










G大山ゲストハウス寿庵3,000*1*2*3
G大山バックパッカーズ2,9803,900*1N
Gたみ2,800NN
Rライダーズハウス曹源寺1,000N
Rライダーハウス日南0NNN

略称について:
ドミ ドミトリーの料金
個室 (あれば)シングルルームの料金
布団 ドミトリーに布団が設置してあるか
洗濯 洗濯機が使えるか
キッ 自炊用キッチンがあるか
冷蔵 冷蔵庫があるか
無線 無線LANが備わっているか
エア ドミトリーにエアコンがあるか
シャ シャワー設備があるか
風呂 風呂があるか
ロッ ロッカーがあるか
駐車 (自動車用の)駐車場があるか
送迎 駅等との送迎をしてくれるか
G ゲストハウス
R ライダーハウス
○ 設置されている、もしくはサービスがある
N 設置されていない、もしくはサービスがない
? 公式ページに情報が掲載されていないため、判断できない
*1 風呂を使う場合は有料
*2 徒歩数分のところに駐車場あり(冬季は有料)
*3 積雪時以外送迎あり

島根県と比較して、鳥取県は5軒と少ない。観光客数の差なのだろうか。
鳥取砂丘や大山などと大自然系の観光地は充実しているんだけどね。
もしかすると、これからゲストハウスが増えていくエリアなのかも。


西伯郡

大山ゲストハウス寿庵(ゲストハウス)

大山スキー場のそばのホテルゾーンにあるゲストハウス。
設備充実、自炊も可。島根県のゲストハウスより設備はいい感じ。
場所柄スキー置き場なんかもあって、安く大山でスキーを堪能したい人向けなのかな。
その分夏は空いているのだろうか。いや、登山客が多いのかも。

大山バックパッカーズ(ゲストハウス)

大山の西の麓のペンションエリアにあるゲストハウス。
ここも設備充実で料金は標準的。なんかいい感じ。
ペンション気分を格安で味わえるようなので、おトクそうな気がする。
上の表の宿泊費は通常のもので、ハイシーズンや冬季はもう少し高くなる。

東伯郡

たみ(ゲストハウス)

鳥取県の真ん中あたりの東郷池のほとりのゲストハウス。
カフェも併設していて、こちらがメインかもしれない。
面白いのは館内では写真撮影禁止ということ。
確かにブログやらSNSやらのために、どこでも写真をとってしまうのは現代病だよなあ。
カメラでなく目に思い出を焼き付けてほしいということなんだろうね。

ライダーズハウス曹源寺(ライダーハウス)

料金は1,000円と書いたが、法律上なんやかやあるようで、寄付としてお願いしたいという形のよう。
部屋を貸すから寄付してね、ということか。
場所的には大山や蒜山から東側の田舎にあるので、ドライブの途中に泊まるのには便利かな。

日野郡

ライダーハウス日南(ライダーハウス)

こちらも法律上の関係か、料金はなんと無料!
だけど寄付をお願いしますという感じなので、実質的にはいくらかいると思う。
広島県との県境にあるので、広島から大山あたりを目指すにはちょうどいいかもしれない。
自炊設備もあるが、店が近くにないようなので買い出しがなかなかしんどそう。


山陰地方のゲストハウス・ライダーハウスは

特に島根県の軒数が多いのに対し、鳥取県は少ないけど高品質な宿が多い印象。
もしかして土地代とかの影響で鳥取のほうが経営に余裕があるとかだろうか?
でも、若者や外国人旅行者は島根のほうが多いので、軒数が多くなる、とか?
ってこういうことを分析し始めると、違う話題に向かってしまうのでやめておこう。

なんかコラムというより紹介記事になってしまったが、山陰地方のゲストハウスはこんな感じだ。
興味ある人は是非泊まってみてほしい。
泊まったら、どんなところだったか教えてくれると嬉しいかも。


写真素材利用元:


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